請求書に必要な記載項目
フリーランスとして仕事をする上で、請求書の作成は避けて通れない業務です。しかし、「何を書けばいいのか分からない」「抜け漏れがないか不安」という声をよく聞きます。まずは必須項目を押さえましょう。
基本の9項目
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請求書番号
管理のために連番を付けます。「INV-2026-001」のように年と連番を組み合わせると便利です。
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発行日・請求日
請求書を作成した日付。月末締めなら月の最終日にします。
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支払期限
一般的には「月末締め翌月末払い」が多いです。事前に取引先と合意しておきましょう。
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請求先情報
取引先の会社名、部署、担当者名を正確に記載します。
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発行者情報
自分の屋号・氏名、住所、連絡先、振込先口座を記載します。
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品目・内容
何に対する請求か明確に。「Webサイト制作費」「コンサルティング費用」など。
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数量・単価
時間単価の場合は「10時間 x 5,000円」のように記載します。
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小計・消費税・合計
税込・税抜を明確にし、消費税額を別記載するのが基本です。
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振込先口座
銀行名、支店名、口座種別、口座番号、名義を正確に記載します。
Point
振込手数料の負担者も明記しておくとトラブル防止になります。「振込手数料は貴社ご負担でお願いします」の一文を添えましょう。
インボイス制度対応のポイント
2023年10月からスタートしたインボイス制度(適格請求書等保存方式)。2026年現在、経過措置も縮小し、適格請求書発行事業者への登録はビジネス上ほぼ必須となっています。
適格請求書の追加記載項目
通常の請求書に加えて、以下の項目が必要です。
- 登録番号(T+13桁の番号)
- 適用税率(10%、8%)
- 税率ごとに区分した消費税額
- 税率ごとに区分した対価の合計額
注意
免税事業者の場合、適格請求書は発行できません。取引先が仕入税額控除できなくなるため、単価交渉が必要になる場合があります。年間売上1,000万円以下でも登録を検討しましょう。
登録番号の確認方法
国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で、取引先から受け取った請求書の登録番号が正しいか確認できます。架空の番号を使う詐欺も報告されているため、高額取引では必ず確認しましょう。
支払期限の設定と回収のコツ
フリーランスにとって、キャッシュフローは生命線。支払いが遅れると事業継続に影響します。適切な支払期限の設定と、回収率を上げるポイントを解説します。
一般的な支払サイト
| パターン | 内容 | 業界例 |
|---|---|---|
| 当月末払い | 請求後すぐに支払い | 小規模案件、緊急案件 |
| 翌月末払い | 月末締め翌月末払い | Web制作、デザイン |
| 翌々月末払い | 月末締め翌々月末払い | 大手企業、広告代理店 |
回収率を上げる5つのポイント
- 契約書に支払条件を明記 - 口頭約束ではなく書面で残す
- 着手金をもらう - 新規取引先は50%の前払いを交渉
- 請求書は納品と同時に送付 - 遅れると支払いも遅れる
- 支払期限の3日前にリマインド - 「お振込みの確認」メールを送る
- 遅延時は早めに連絡 - 1週間過ぎたら電話で確認
源泉徴収の計算方法
デザイン、ライティング、コンサルティングなど、特定の報酬には源泉徴収が必要です。取引先が源泉徴収を行う場合、請求書の書き方に注意が必要です。
源泉徴収の計算式
請求書への記載例
源泉徴収ありの請求書では、以下のように記載します。
ツールで自動計算
源泉徴収の計算は間違いやすいポイント。当サイトの請求書作成ツールなら、税率を選択するだけで自動計算します。
よくある失敗と対策
1. 請求書番号の重複
同じ番号の請求書を発行すると、経理処理で混乱が生じます。年ごとに連番をリセットするルールを決め、Excelやツールで管理しましょう。
2. 消費税の計算ミス
内税・外税の混同、軽減税率(8%)の適用漏れなど、消費税の計算ミスは多発します。請求書作成ツールを使うか、必ずダブルチェックしましょう。
3. 振込先口座の記載ミス
口座番号の間違いは致命的。特にゆうちょ銀行の記号・番号は注意が必要です。マスタ登録機能のあるツールで一度登録しておくと安心です。
4. 請求書の送付忘れ
納品後、請求書を送り忘れて支払いが遅れるケースは意外と多いです。納品と請求をセットで行う習慣をつけましょう。